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妊活ってどんなことをすればいいの?妊娠しやすい身体になるには?医師が解説します。

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結婚をして子どもが欲しいと考えた時に考える妊活。妊活をするためには何を行えばいいのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は妊活とはどのようなことをするのか、また、妊娠しやすい体になるためにはどうすればよいのかを詳しく解説していきます。

そもそも妊活って何?

巷でよく耳にする妊活という言葉ですが、そもそも妊活とはどういったものなのでしょうか。

妊活は医療的な明確な定義はありません。一般的に子どもを欲するカップルが妊娠をするために行う活動のことを妊活という傾向にあります。

とある製薬会社が毎年行っている妊活に関するアンケートをまとめた妊活白書2019を参考に妊活についてデータで見ていくと、妊娠を希望するカップルの約3人に1人の割合で妊活を行っているという報告があります。また、妊活の開始時期は年々早期化されている傾向にあり、2019年の調査の結果では3人に1人の割合が20代後半から妊活を始めたという結果が出ています。ちなみに2019年時点では妊活を始める平均の年齢は32.1才となっており、平均年齢についても年々早期化となっている傾向にあります。

また、妊活というと女性が積極的であるというイメージがもたれがちですが、近年では男性が積極的に女性と協力して妊活を行っている傾向にあります。このアンケートをまとめたデータでも、約49%の夫婦が夫婦ともに妊活に積極的であると回答しています。この割合は妊活に関するアンケート調査を始めてから最も高い割合であったとしており、妊活に関心をもって一緒に取り組む男性が増えてきているということになります。

妊活ではどんなことをすればいいの?

具体的に妊活で何をすればいい、これをすれば絶対妊娠するというような明確な答えはありません。排卵日に性行為をするということに加えて、質の良い卵子や精子を育てる、子宮内の環境を良くするということが妊娠を考えた時に多くの方が行っている妊活となります。

医療的な観点から、妊娠したいと考えた時に妊活としてまず検討を行うのは、葉酸の摂取です。厚生労働省は、妊娠を計画している女性や妊娠中の女性は、通常の食事からの葉酸摂取に加えて、サプリメントなどの栄養補助食品から1日400μgのモノグルタミン酸型葉酸を摂取することを推奨しています

葉酸は赤ちゃんの成長に影響し、特に、神経管閉鎖障害という胎児の障害の発症リスクを減らすことができます。この発症リスクを減らすためには妊娠の1か月以上前から妊娠初期の3か月は特に意識して葉酸を摂取したい時期となるので、妊活をしようと考えた時に葉酸は検討するのが良いでしょう

女性はこれに加えて基礎体温測定を始めましょう。基礎体温とは安静時の体温で、起床後に活動を行う前に布団の中で計る体温です。この基礎体温は毎日同じ時間に継続して測り続けることによって自分の1ヶ月のホルモンバランスが分かるようになります。

これをグラフ化することで、排卵日などを知ることができるようになり、妊活のための性行為に役立てることができます。また、このグラフを見ることでホルモンバランスが崩れていないか、ホルモンバランスを崩すような病気にかかっていないかが分かります。基礎体温は婦人体温計でしか測定することができませんので、婦人体温計を購入して基礎体温を計るようにしましょう。

次に男性に特に行ってほしいことです。男性は、2点妊活のために行ってほしいことがあります。1点は生活習慣を整えるということです。早寝早起きの規則正しい生活、バランスのとれた食事、適度な運動を行い、自分の体調を整えておきましょう。また、喫煙をされている方は、禁煙をしていきましょう。タバコによる煙によって男性の精巣の働き、精子の数や運動性が低下し元気のない精子が増えてしまったり、陰茎部に栄養を送っている血流が悪くなり勃起障害を引き起こす可能性があります。

それだけでなく受動喫煙となっている女性に対してもホルモンバランスや卵胞の成長を阻害したり、 卵の老化を進めたり、閉経を早めたりするので、妊活を始めるならば禁煙を推奨します。

もう1点は、陰部を過度に温めないということです。精子は熱に弱いため、男性器を温めてしまうと精子の質が低下する可能性が懸念されています。ですので長時間の入浴、自転車あるいはバイクの長時間の乗車は控えておきましょう。

妊娠しやすい体になるためには?

妊活を進めていくうえで、妊娠しやすい体を作るためにはどうすればよいでしょうか。妊娠しやすい体を作るためには、生活習慣と食習慣を見直していきましょう。

生活習慣については、早寝早起きの規則正しい生活を心がけ、適度な運動をし、ストレスをためないように生活していきましょう。一見すると普通のことかもしれませんが、女性の場合、睡眠時間やストレス、肥満などによってホルモンのバランスが崩れてしまいます。ホルモンバランスが崩れると、健康な卵子を育てるということに影響が出てしまいます。妊娠しやすい体を作るためには規則正しい生活が必要不可欠ということです。

また、近年パソコンやスマホが普及したということもあり、パソコンやスマホの酷使で目を使いすぎると不妊につながるというような見解もあります。これは、パソコンやスマホを夜間使用することで、ブルーライトの光により、脳がメラトニンという物質を分泌する力が低下することに由来しています。このメラトニンという物質は抗酸化作用があり、卵子の質をよくする効果があるのですが、メラトニンの分泌が低下することで、卵子の質に影響が出てしまうのです。そのため妊娠しやすい体を作りたいという方は夜間のスマホやパソコン飲み過ぎを避けたり、ブルーライトカットのメガネをかけるなどして対策していきましょう。

さらに、身体の血行を良くすることで、子宮内膜の増殖や、卵子への栄養供給へとつながり、妊娠しやすい体を作ってくれます。適度な運動を行う、湯船にはしっかりと浸かる、冷たい飲み物を飲み過ぎないなど身体を温める生活を始めてみましょう。また、男性への妊活についてでもご紹介したように喫煙は女性の妊孕性も下げてしまうため、妊娠したいと考えたならば喫煙をしましょう。

食習慣については3食バランスの良い食事の摂取が必要となります。これを食べれば妊娠しやすくなるという食材などはないためバランスよく、適正なカロリー量を摂取することが望ましいです。また、身体を温める作用のある食材を積極的に食卓へ取り入れることも良いでしょう。

医療の力を借りながらの妊活も!

妊活を自分の力だけでやるには情報が不足していて限界があるという方や、そもそも自分の身体は妊娠できる身体なのかを知りたいという方のためにも、医療の力を借りながら妊活を行うことをおすすめします。近年ブライダルチェックができる婦人科も増えてきており、子宮や卵巣の機能のチェックや性感染症へ罹患していないかどうかの検査を受けることができます。

妊活を頑張っていても不妊につながる病気があったという場合には、セルフで頑張っていてもなかなか子供を授かることができません。これから妊活をしていくという方はまず自分が子供を授かることのできる身体であるのかどうかをチェックすることもおすすめです。もしも不妊につながる病気があった場合には、治療を受けることで、子どもを授かることのできる身体になれることもあります。

他にも、本気で妊娠をしたいと考える方には、排卵チェックやタイミング療法などの知識や指導を受けることもできます。不安な方は婦人科を一度受診することをお勧めいたします。

公開日:9月3日

監修:クリニックフォアグループ医師

参考文献

https://www.rohto.co.jp/-/media/cojp/news/release/2020/0204_01/ninkatsu2019.pdf

厚生労働省 http://w-health.jp/fetation/temperature/
エリエール https://www.elleair.jp/elis/elis_clinic/bbt/

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